競技規程の更新内容(2019/03/31)の紹介

最終更新日:2019/04/30
執筆者:華郷(@ka_kyo)

1.概要
 競技規程、競技規程細則、競技会規程が平成31年3月31日付で更新され、同年4月6日に(一社)全日本かるた協会のウェブページ(競技関係規定:http://www.karuta.or.jp/kitei/index.html)に公開されました。このページではこの変更内容を紹介します。
 今回の変更された内容は次の通りです。
・フォーマット変更され見やすくなりました。
・漢数字が必要に応じてアラビア数字に変更されました。
・補足の位置が各条の末尾から各項の直後に変更されました。
・平成29年6月の通達(以下、通達1)、平成29年11月の通達(以下、通達2)、平成30年12月の通達(以下、通達3)の3つの通達の内容が反映されました。通達の反映内容は次の通りです。
 ・競技規程細則第19条に関する事項(通達1)
  ・紛失時のお手つきが無効に。
 ・競技規程細則第21条に関する事項(通達1)
  ・妨害行為をした者のお手つきは有効、妨害された者のお手つきは無効に
 ・競技会規程第1条に関する事項(通達3)
  ・規程と異なる大会運営をする場合
 ・競技会規程第2条に関する事項(通達2、3)
  ・D級へ出場したことがある選手のE級への出場(通達2)
  ・出場者制限方法(抽選)(通達3)
 ・競技会規程第3条に関する事項(通達1)
  ・B級分割の事前承認省略
  ・B級以下の分割方法
  ・参加者数の上限設定
 ・競技会規程第14条に関する事項(通達1)
  ・審判員制度の改定
 なお、通達には競技規程に関すること以外の内容も含まれていますが、今回は割愛いたします。

2.フォーマット変更
 各章の冒頭の背景が黄色に変更されました。また、各条項の本文と補足の書式が変更されました。これらの変更により読みやすくなっています。

3.アラビア数字への変更
 多くの条項で漢数字からアラビア数字に変更されて読みやすくなりました。例えば、第一条 二 において「百枚」が「100枚」に変更されました。個人的に印象的だった変更は第七条二の補足において「一・五センチメートル」が「1.5センチメートル」に変更された点です。非常に読みやすくなったといえます。

4.補足の位置の変更
 補足の位置が各条の末尾から各項の直後に変更されています。どの項の補足かが分かりやすくなっています。

5.通達の反映
 平成30年12月までに出された通達が追記されています。追記された通達は概要で示した通達1~3の3つです。追記内容が次節から記していきます。

5.1.競技規程細則19条に関する事項
 通達1の内容が第19条に追記されています。19条は紛失時の取りについてです。
19条はAとBの試合でAの陣の札が紛失したままの札が出札となった場合、Bの取りとするものです。お手つきについては記載がありませんでしたが、紛失時の札が出札となった時はお手つきは無効することとなりました。
追記された内容【通達】平成29年6月
○紛失している札が出札になったとき、お手つきは全て無効(お手つきなし)とする。(平成29年7月より適用)

5.2.競技規程細則21条に関する事項
 通達1の内容が第21条に追記されています。21条は妨害行為による取りの無効についてです。
21条はAとBの試合でAがBの取りを妨害した場合、妨害した者(A)の取りを無効とし、Bの取りとするものです。お手つきについては記載がありませんでしたが、出札の有無に関わらず妨害したAのお手つきは有効、妨害されたBのお手つきは無効となりました。妨害行為により共お手つきが発生した場合は妨害されたBのお手つきは無効となるので、妨害したAのみがお手つきとなります。
追記された内容【通達】平成29年6月
○出札の有無にかかわらず、フライングなどの妨害行為があった場合、その行為を行った者のお手つきは有効とし、その行為を行っていない者のお手つきは無効とする。(平成29年7月より適用)

5.3.競技会規程第1条に関する事項
 通達3の内容が第1条に追記されています。1条は総則です。
通達3により競技会規程および通達と異なる大会運営(分割方法や抽選方法など)をする場合は競技かるた部長に相談し、問題点や効果を報告することとなりました。新たな抽選方法などを導入したい場合などが考えられます。
追記された内容【通達】平成30年12月
○本規程、ならびに通達等と異なる大会運営をする必要が生じた場合は、事前に競技かるた部長に相談すること(例えば、分割方法や抽選方法等が該当する)。なお、大会後に効果や問題点を競技かるた部長に報告すること。(平成 31年1月1日より適用)

5.4.競技会規程第2条に関する事項
 通達2および通達3の内容が第2条に追記されています。2条は出場資格です。
 通達2は、所属会会長の承認を得ればD級に出場したことがある選手がE級に出場しても良いというものです。ただし、大会ごとに規制がある場合は除かれます。
追記された内容【通達】平成29年11月
 ○D級に出場したことのある選手がE級に出場することを原則認める。ただし、所属会会長の承認を得ること。ただし、大会案内等で、主催者がそれを制限している場合は、そちらを優先させる。(平成 29 年 10 月に遡り適用)
 通達3は、抽選に関する内容です。全階級で先着順およびウェーバー方式、地域枠の設定を禁止し、完全抽選とするものです。ただし、優勝杯返還などを考慮し、前回の各級優勝選手や招待選手は除外されます。
 ウェーバー方式とは記載がないため具体的には不明ですが、所属会ごとに人数制限を設けるような方法と思われます。
 抽選は公開で立会人を公募しなければなりません。抽選時にはキャンセル待ちの順番も抽選し、キャンセルが出た場合は順番に補充します。
 他の大会での落選者の救済や大会出場数は考慮されないため、連続して落選することや地理的に出場可能な大会が少ない人も落選することもありえます。
追記された内容【通達】平成30年12月
○全階級とも先着順およびウェーバー方式での出場選手登録は、先着順は通信環境の相違を考慮し、ウェーバー方式は少数会と多数会の公平性に鑑み、採用を認めず、抽選での出場者決定方式とする。
・ただし、次の場合は抽選を免除する。
① 同大会前年度優勝者は各級(次回昇級出場)とも締切りまでに出場申込があった場合(優勝杯返還や選手宣誓を考慮)。
② 主催者が招待選手として指名した選手。
・抽選の方法としては、公開抽選とする。公開抽選の日時、場所を定めて立会人を公募する(応募者がない場合の措置も告知すること)。
・抽選時にキヤンセル待ち順番を設定し、キヤンセルが出た場合はキヤンセル待ちの順番で補充する。キヤンセルした人が代りに出る人を指名する等は認めない。
・抽選での落選者の救済(次の大会には出られる等)は当面は考えない。
・全階級とも地域枠の設定は認めない。
・抽選後、当選した選手は事由に関わらず、参加費の納入義務が生じるものとする。ただし、欠席した場合の取り扱いについては大会主催者の判断に委ねる。
(平成31年4月1日より大会主催者の義務とする。ただし、平成31年4月以前でも実施出来る大会から順次実施していく)

5.5.競技会規程第3条に関する事項
 通達3の内容が第3条に追記されています。2条は競技方法です。
B級での競技かるた部長の事前承認が不要となりました。競技かるた部長の事前承認が必要なのはA級のみです。
分割についてBC級は64名、C級については32名を基準として分割できます。(従来通り)
分割数は基準人数を下回る最も少ないパート数としなければなりません。
各級の出場者数の制限を63名以下としてはいけません。
追記された内容【通達】平成30年12月
○B級で65人以上の場合に分割する際、必要としている「競技かるた部長の事前承認」を不要とする。
○B級、C級は64名、D級は32名を基準値とし、分割する場合のパート数(分割数)の上限は、出場者数が基準値を超え2倍までなら「2」、3倍までなら「3」・・・(以下同様)とする。
・例えば、B級出場者112名の場合、「112÷64=1余り48」なので、分割できるパート数の上限は「2」。上限を超える「3」パートに分割しても各パートとも6回戦になるが、そのような分割はしてはいけない。
・D級出場者300名の場合、パート数の上限は「10」だが、全パートを33名以上(6回戦)の「9」パート以下にすることは、主催者の権利として認める。
○出場者数の上限を設定する場合は、各級とも64名以上で設定すること。
(平成29年7月より適用)

5.6.競技会規程第14条に関する事項
 通達1の内容が第14条に追記されています。14条は審判長についてです。
「A級公認審判」を「公認審判員」、「B級公認審判」を「準公認審判員」に変更します。当分の間は「A級登録選手」を「準公認審判員」とみなされます。
通達1では当分の間とは平成31年度末が目途で別途通告の予定とされています。準公認審判員はA級登録選手が審判講習会を受講し、競技・審判部会が認めたものとなっています。資格の期間や更新期間は通達1を参照してください。
なお、通達1では「A級の個別の試合に審判として就ける者に関しては、「公認審判員」「準公認審判員」「A級登録選手」とする」とされています。
追記された内容【通達】平成29年6月
○「A級公認審判」を「公認審判員」、「B級公認審判」を「準公認審判員」に変更する。
○当分の間、「A級登録選手」を「準公認審判員」とみなすが、準公認審判員を希望する者は、早めに審判講習会を受講すること。
(平成29年7月より適用)

6.最後に
 今回の更新では、可読性の向上されたほか、ルールの運用変更や大会の運営に関わる通達が追加されています。大会出場時には変更を把握して出場したいものです。
 平成29年6月の通達以降、全日本かるた協会のウェブサイトに掲示されるまで1年半以上も経過しています。競技規程はD級以下の非会員も出場する大会にも適用されるため、会員への通達ではなく、D級以下の非会員を含めすべての競技者が通達内容を把握できるよう広く掲示されることが望まれます。今回の競技規程類の更新により、通達が多くの人に広まるものとなったと思われます。

参考資料
・競技かるた部からの通達(平成29年6月)
・競技かるた部からの通達(平成29年11月)
・競技かるた部からの通達(平成30年12月)
・競技規程類:(一社)全日本かるた協会のウェブページ

初稿:2019/04/14 初稿:2019/04/30:参考資料の追加