競技規程の更新内容(2019/05/01適用分)の紹介

最終更新日:2019/04/30
執筆者:華郷(@ka_kyo)

1.概要
 令和元年(2019年)5月1日付で競技規程細則の一部が変更されます。これは平成31年(2019年)4月26日付の競技かるた部からの通知のよるものです。今回の改定内容は(一社)全日本かるた協会のウェブページでも近々に反映される予定とされています。
 今回の変更された内容は次の通りです。
・競技規程細則第二十三条の第二項の改定と補足の削除

2.改定内容
第二十三条(お手つき)の第二項が変更されます。

改定前
第二十三条(お手つき)第二項
 有効手が一方の陣の札に触れたままその札が他方の陣に入り他方の陣の札と接触した場合で、有効手と札との接触部分が他方の陣に入っていた場合には、他方の陣の札にも触ったこととしてお手つきとする。
【補足】○どちらの陣にも出札がなかった場合は、双方の陣でお手つきをしたことになる。なお、他方の陣の札については、札直接の取りや札押しの取りが成立していなければ取りとはみなされない

改定後【通達】平成31年4月
第二十三条第二項を以下のように改めるとともに補足を削除する。
有効手が一方の陣の札に触れたままその札が他方の陣に入り他方の陣の札と接触した場合でも、有効手が他方の陣の札に触れていなければ他方の陣はお手つきとしない。(令和元年5月1日より適用)

3.解説
 第二十三条第二項が想定されるような状況を解説します。
 図1の様に相手陣の上段の出札取った場合を考えます。見づらいので黒点線部分を拡大してこの後、どうなるかを見ていきます。


図1 相手陣の上段を触った場合

 図2では相手陣の上段の出札に触ったまま自陣の札も動いてしまいました。しかも、自陣の競技線の中まで触った手が入ってしまっています。自陣の札には触っていない場合でも、改定前は自陣ではお手つきでしたが、今回の改定後は自陣はお手つきにはなりません。(自陣の札にも触っている場合は改定後もお手つきとなります。)


図2 想定される事例

類似例としては空札で同じことをした場合は改定前は空ダブ(両方の陣でお手つき)でしたが、改定後は相手陣のみのお手つきとなります。

4.その他
 今回の通知では2019/3/31に(一社)全日本かるた協会のウェブページの競技規程類が更新されたことも通知されています。本ウェブサイトでも競技規程の更新内容(2019/03/31)の紹介で紹介しました。
 これらの競技規程関連以外にも何点か通達事項がありましたが、このページでは競技規程関連のみの紹介にとどめさせていただきます。

参考資料
・競技かるた部からの通知(平成31年4月26日)
・競技規程細則:(一社)全日本かるた協会のウェブページ

初稿:2019/04/30